【着物】腰上げ(腰揚げ)・こしあげ

腰揚げイメージきもの部位名称

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子ども着物の腰揚げ
腰揚げイメージ
■子どもウール着物の腰揚げ

こしあげ(腰揚げ・腰上げ)とは

腰上げ(こしあげ)」とは、着物の着丈 (きたけ) の長さを調節するために、腰の部分にする揚げのことです。 腰揚げとも書きます。 

腰上げとは

大人の場合、着物の着丈の調節は腰ひもを使って、「おはしょり」をとって行いますが、子どもの場合は動きが激しいため、着くずれを防ぐために縫い上げてしまうのです。 これが腰揚げです。

裾を踏んでも着物の長さが変わらないくらいに腰紐をキュっと締めると苦しいですし、子どもはお腹が出っ張っているために腰ひもを締めにくいということもありますし。 

腰揚げをして「付け紐」で着付けてしまえば、着付自体もラクラクなので、子どもの負担がいろいろと少なくて済むのです。

付け紐と腰揚げをした浴衣

大人のきものの腰揚げ

肩上げは子どもの着物の特徴なので、大人の着物に取ることは普通はしませんが。


腰上げは、大人の女性であっても「する」という方はいらっしゃいます。 木綿やウールといった「普段着きもの」を日常的によく着る方です。(着付が早いし、腰紐が無いので着ていて楽だからという理由から)

ただし、腰揚げを美しく上げるというのは、かなり高度な技術を要します。 裾つぼまりに身頃を巻いて、着物の褄(つま)をきゅっと上げる。←これって、紐で押さえるから微妙な調節が可能なのであって、腰揚げとして縫い上げるには、すごく調節が難しいからです。 自分でやるなら、よほど着物を着慣れているか、和裁の技術に長けていないと、ちょっと無理かも。

子どもの場合は、大人程着姿の微妙な調整がいらないので、着崩れるリスクを考えたなら、腰揚げをしてしまった方が良いということですね。

子どもの着物で「腰揚げ(腰上げ)をしない場合

「子どもの着物」は、腰上げをした方が楽に着れるのですが、腰上げをしないで着ることもあります。

レンタルの着物の場合

七五三の晴れ着など、レンタルで借りる着物の場合は、揚げを縫わずに腰ひもで「おはしょり」をとる場合がほとんどです。

rental七五三衣装

個々のお子さんに合わせて縫い直すのは大変だし、衣装も痛むし、なにより写真撮影するのであれば、腰紐上げた方が、見た目良く着付けができるからです。

以前、友人がネット通販で借りた3歳女の子用の着物は、腰揚げが縫われた状態で届きました。 しかしながら、身丈サイズが合っていなくて、長すぎだったということがありました。
そんな時は、レンタル店に相談をして、上げ直してもらいましょう。(自分でやっても良いと許可がでれば、それでも良いです。)
着付師さんに着付けをしてもらうなら、解いて腰紐で着せてもらうというのもアリですが、ママがお家で着せる場合は、ジャストサイズで縫い上げてもらった方が無難と思います。

写真撮影をする場合

晴れ着姿で記念撮影をする場合、写真館では「腰紐を使って着付け」をします。

腰紐で着付けた7歳晴れ着

特に前撮りなど、スタジオだけの着用であれば、着崩れる心配もないですし。

お持ち込みの着物(お客様持参の晴れ着)の場合、腰揚げ済みになっていることがありますが、裾が短すぎたり・揚げの位置が下すぎだったりする場合には、お客様の了承を得たうえで、腰上げを外させていただくことも。

お子様の成長は早いので、あまりに早く上げをすると、いざ着る時になって短すぎるということが起こりますので、寸法直しをする際にはお気を付けになってください。

サイズ的に揚げが取れない場合。

腰上げを取らなくても、長さがピッタリという場合は、無理に上げをする必要はありません。

大人の着物も、身丈が足りずにおはしょりが取れない場合には、「対丈(ついたけ)」と言って、ウエストでおたぐりを取らずに着ます。(男性の着流しの着方です。)

「対丈」で着ると着崩れがしやすいので、お子さんでしたら付け紐で着付けをすると良いと思います。

男の子が袴をつける場合。

男の子が袴を着ける場合に、長着は腰上げをする方法と、揚げをしないでたくし上げる方法があります。

◆腰上げをとる場合

袴の裾から長着が出ないように、短めに着付けます。

◆長着をたくし上げる場合

揚げは縫わずに、腰紐を締めて、裾をまくりあげて挟み込みます。

男の子が袴を着ける場合には、長着の裾線(着丈)を気にする必要はないですし、この方法の着付けも早いので、負担になりにくいと思います。

大人の男性もこの方法を使います。 腰上げをするのが大変な時は、ぜひ試してみてください。

腰揚げ位置と寸法のとり方

一般的な腰揚げ寸法のとり方です。

腰上げ寸法のとり方
  1. 着物の身丈(肩山から裾まで)を測る
  2. お子さんの肩から足首までを測る(着丈
    ・首の付け根のぐりぐり骨から足のくるぶしの真ん中くらいまで。 晴れ着は長め、浴衣は短めにするので、くるぶしが出るくらい。
    ・メジャーを身体にそわせて測ること。
  3. (1:着物身丈-2:お子さんの着丈)=腰揚げ寸法
  4. 腰上げ寸法の半分を裾から測る。そこから肩までの長さの真ん中を「揚山」にする。
  5. 揚山位置から、腰揚げ寸法の半分の長さのところを縫う(ふため落とし)。
  6. 子どもはお腹が出ているので、前の裾が上がりすぎないように、衽の端(衿付け)で1cm下げる。前身頃は、脇線から1cm下げたところまでを斜めに縫う。(痩せている場合は下げなくて可)

腰上げの位置を調節する

着物の身丈が大きすぎる場合など、豪華な晴着の絵羽模様が腰上げで隠れてしまうことがあります。そんな時は、少し腰上げの位置を上げると良いです。

腰上げと絵羽模様の関係
◆腰上げの位置を高くすると、柄が出る

腰上げの位置を上げると、おはしょりが帯に入るので短くなります。 子どもの着物は、長めのおたぐり(おはしょり)が可愛らしく見えるので、昔はかなり長くてもそのまま着ました。 近年は昔ほど長くはせずに、脚長に着付ける傾向があります。

腰上げの位置を高めにしたい場合には、「腰紐をする位置=縫い位置にする」と良いと思います。
下記、身八つ口からの長さも参考にしてみてください。

  • 5歳~7歳:身八つ口の縫いどまりから4cm下あたりが縫い位置
  • 3歳前後:身八つ口の縫いどまりから2cm下あたりが縫い位置

腰上げの縫い目とあげ山>既存の揚げを利用して縫う

帯から腰上げの縫い目が見えても構いませんが、帯の中に入った方が、すっきりと脚長に見えるようです。

◆腰上げの縫い目
◆腰上げの縫い目

すでに腰上げが上げられていて、その縫い目を隠したい(腰上げ位置を高くしたい)場合には、一度解いて、上げ山を取り直す必要があります。

あげ山の位置はそのままで、着物の身丈だけ直したい時は、既に縫ってある腰上げの上(もしくは下)を縫います。

  • 長くしたい時⇒既存の縫い位置よりも揚山寄りに縫い直し、既存の糸を外す。
  • 短くしたい時⇒既存の縫い位置よりも「腰上げのつまみ分」が長くなるように縫う。既存の糸はそのままで可。
既存の揚げを利用して縫う

腰上げの縫い方と腰上げ関連記事

腰上げの縫い方については、「お祝いの着物・七五三>初着の身上げ>一つ身の腰上げ」で細かく説明しています。 

その他腰上げについて、こどもゆかた(キモノ-着るなら)等にも書いていますので、ご覧ください。

一つ身腰上げ

「一つ身着物」の腰あげについてです。
自分でできる!身上げ・腰揚げの方法をご紹介します。

読者さまより「着物屋さんで買った時晴れ着を腰上げをしてもらったところ、柄が隠れてしまったので、ほどかずになんとかする方法を教えてください」というような内容のメッセージをいただいたので、対処方法を書いてみました。

子ども浴衣の簡単な腰上げやり方

子供ゆかた。既存の腰揚げを利用して裾の長さ(浴衣の丈)を調節しました。簡単な腰揚げのやり方とサイズ合わせのご紹介です。

子ども着物の腰上げ

一番最初に書いた「腰上げ(腰揚げ)について」の記事です。

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