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帯留め

天然石の帯留め 装身具

帯留めとは、帯締め(主には三分紐・四分紐)を通して前帯に飾る「和装の装身具(アクセサリー)」です。

フォーマル帯留め
■パールや金銀使い:フォーマル向けの帯留

天然石の帯留め
■水晶・翡翠・瑪瑙など、天然石の帯留め。

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帯留めの種類

帯留めの素材には、とてもたくさんの種類があります。

冒頭画像のような、パール・金銀使いのもの、天然石のものの他にも、例えば以下のようなものがありますよ。

象牙・珊瑚・鯨歯・べっ甲など

象牙や鯨歯の帯留

鼈甲の帯留

鼈甲の帯留

 

象牙や鯨歯は、帯留めや簪・根付といった和装の装身具の高級素材として人気ですが、現在は「種の保存法」で輸入が禁止されていたり、商用用の捕獲が禁止されていたりしますので、今後とても希少なものになりそうです。 象牙は、ネットでのフリマやオークション出品ができなくなっていますので、ご注意ください。

鼈甲は、ワシントン条約で国際取引が規制されていますが、国内流通での規制はされていません。 江戸鼈甲は東京の伝統工芸品として指定され、その技術が高く評価されています。

江戸鼈甲屋さんの帯留めや簪

江戸鼈甲屋さんの帯留めや簪

 

【鼈甲】べっ甲の修理とお手入れ~「江戸鼈甲屋」さんに虫食い帯留を修復してもらいました♪ | キモノ-着るなら
鼈甲の帯留や簪は、職人さんの手によって美しく蘇るってこと、ご存知でした?!びっくりです! 虫くいだらけで・表面にキズもあって・艶のなかった「貧乏くさいべっ甲の帯留」が、ツヤツヤで美しい「高級そうな帯留め」に大変身しちゃいました~お世話になっ...

水晶・翡翠・瑪瑙など

水晶・翡翠・瑪瑙といった天然石の帯留はよく見かけます。

水晶の帯留

価格的にお手頃なものが多いですが、金具に18金が使われていたり、精密な細工が施されていると高価になります。
翡翠は、濃深グリーンで細工の見事なものが高値取引されているようです。

 

柘植・竹・白檀等の木製

木製の帯留

柘植や竹、白檀やヒノキなどの木製の帯留や、寄木細工や木に漆塗りの帯留めなど、木製の帯留にもいろいろな種類があります。

上の写真の帯留のように透かし彫りや彫刻を施したものもあれば、蒔絵やペイントのものもあります。 木の素材感のあるものはカジュアル用です。

 

象嵌・漆塗り

黒や朱塗りに金銀の箔使いや螺鈿使いのものは、普段使いの他、付下げや訪問着などの改まった装いにも合います。

輪島塗

輪島塗の帯留

 

京象嵌(川人象嵌)

 

陶器・七宝焼き・レザー・ガラス・貝など

陶器や七宝焼き帯留め

陶器製・七宝焼き・レザーと言った素材の帯留も良く見かけますね。

 

貝(白蝶貝など)や、トンボ玉の帯留めは、夏の着物や浴衣(ゆかた)姿に似合います。

トンボ玉帯留め

 

帯留めの使い方

一般的には、帯留めの裏側にある通し穴に「三分紐や四分紐」を通して、前帯の真ん中に帯留めがくるようにして使います。

帯留めの裏穴

帯留めの通し穴に入れば、紐は2分でも3分でも4分でも構いません。 もちろん、入るならば普通の帯締めでも良いですし、平組でなく丸組でも構いません。

帯留めの紐通しは、上の写真のように後付けのものや、枠と一体化しているもののほか、素材そのものに穴が開けられている場合もあります。

帯留めの紐通し

紐の端が房になっていると通しにくいので、その場合は、セロハンテープなどで房を巻いてから通すようにすると、上手くいきます。

帯締め(3分紐等)の結び方は特に決まっていませんが、細い紐は緩みやすいので、藤結びのように2回絡げてから蝶結びや片蝶結びにすると良いです。

結びめはお太鼓の中の見えない位置に隠してください。

 

ブローチを帯留めに使う

今のような帯留めの使い方は、明治時代に「洋装用のブローチやネックレス」といったアクセサリーの魅力を和装に活かそうと、着物に応用したのが始まりなのだそうです。

 

その名残という訳ではありませんが、ブローチを帯留めに使うことは良くあります。

broach帯留め

 

帯留めがオススメなのは、短い帯締めを締める時です。 帯締めの房が前帯にあるのは恰好が悪いですが、帯留めを使えれば、房を帯の後に隠せます。

 

普通の帯留が使えるサイズの専用の金具(帯留めに変換する留め具)も、いろいろ販売されていますので、ぜひどうぞ。

帯留め金具  

 

帯留めのTPO

改まった装い
改まった席(色留袖や訪問着など。フォーマル・セミフォーマルなシーン)は、5大宝石(ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルド、アレキサンドライト)や金銀、翡翠などの、華やかで格のある大きめな帯留めを用います。
結婚式などのおめでたい席には、末広や宝尽くし、鶴・亀、吉祥模様のようなデザインを選ぶと良いです。その他、珊瑚・真珠・象牙といった宝飾類で品格のあるものや、蒔絵・象嵌などの伝統技法が施されたものも、フォーマルなシーンに向いていると言われています。

 

普段着でしたら、素材にこだわらず、自由に選んで良いようです。 ただし、モチーフに季節感がある場合には、季節感を大事にしてください。
例えば、つくしやタケノコは春に。 金魚や紫陽花は夏に。 くりや銀杏は秋に。 千両や雪兎は冬に。・・・・・・・という感じです。

着物や帯の柄と、帯留めのモチーフを合せて、ストーリー性を見せるといった技は、着物上級者さんの腕の見せ所です。

 

お茶席では、帯留め等のアクセサリー類は身に着けることができません。 茶器やお道具にキズを付けないための配慮だそうです。 お茶会に帯留めをしないように御注意ください。

 

帯留めの大きさ

フォーマルには、大きめの帯留をと書きましたが、着物や帯とのバランスのよいサイズ感のものを選んでください。 悪目立ちしてしまうのはNGです。

 

下の写真は、秋単衣(紬)に塩瀬の帯ですが、シンプルなものなら割と大きめでもバランスを取りやすいと思います。

帯留めイメージ

 

こちらは、9月上旬。 綿紬の単衣に博多織の名古屋帯にアメジストの帯留をしています。

アメジスト帯留め

透明感のあるもの・小ぶりなものは、夏の暑い時期におすすめです。

 

素材もデザインも、いろいろな帯留めがあり、コレクションするのも楽しいです。
ぜひ、お気に入りを見つけてみてください。

コメント

  1. […] Read More […]

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