身つぎ(身はぎ)とは、身丈の短い着物に布を足して、長さを伸ばすための加工です。
胴足し・胴はぎと呼ぶ方もいらっしゃるようです。
通常は、内揚げ(中上げ)をおろして身丈出しをしますけれど。 後身頃や前身頃に縫込みが無い場合には、別に布を足すしか長さ出しをする方法がありませんので、身つぎをしてお直しをすることになります。
身はぎの生地
残布や袖底にたくさんの縫込みがある場合には、表地と同じ布でつぎを足します。
隠れてしまうものなので、同じ布地が無い場合には、違う布地を使っても構いません。 でも、万一見えてしまった時のことを考えたなら、なるべく似ているものの方が良いですし、なるべく着心地が良く、着付がしやすいような生地を使った方が良さそうですね。
身はぎの位置
はぎは、おはしょり、もしくは帯の中に隠れるところに入れますので、足しても10㎝くらいまでになります。 それ以上だと、帯やおはしょりに縫い目が見えてしまうからです。
帯の位置は、人それぞれ違いますので、肩から何センチと身つぎの位置を言うことはできません。 腰ひもの位置によっておはしょりの出方も変わってきますので、身はぎの位置を決めるのは、なかなか大変なことのようです。
着物の身頃に間違えてハサミを入れてしまったら、修復するのは無理なので、身つぎをする前には念には念を入れて「身つぎの丈や位置」を決めるようにしてください。 通常は、前身頃・後身頃をそれぞれに身つぎの位置を決めるそうです。(その方が、隠して着やすいから)
長着が単衣か?袷か?
やわらかものか?カタものか?
生地の質感や厚さ、仕立てによってもベストな位置は違ってくるため、面倒でも、お直しをする着物に合わせてサイズ出しをしてもらってください。
楽天市場で「身丈出し」についてしらべていたら、あえて「柄になるように」別布を足すというやり方を見つけました。 こんな方法もあるんですね。
身つぎの料金
身つぎの料金は、悉皆やさん・呉服屋さんによって、マチマチだと思います。
ちなみに、楽天市場の「きもの工房なぎさ」さんでは、通常の別布身はぎ・単衣の場合で「9720円」となっていました。(2019.09.28現在)
|
「身つぎはやらない」とおっしゃる店舗さんもありますので、腕が良くてお安いところを探しましょう。