仕立て>本裁ち四つ身(よつみ)
※本裁ちには、普通裁ち・三割衿裁ち・かぎ衽裁ちなどがありますが、上の図は「普通裁ち」の例です。
本裁ち四つ身(ほんだちよつみ)とは
本裁ち四つ身は、大人の着物(長着)の裁ち方で作った子ども用の着物です。
本裁ちは「大裁ち(おおだち)」とも言い、着尺地(反物)を1反使って仕立てます。 反物巾をそのまま袖巾・身頃幅に使いますが、子ども用の場合は、縫込みを多く取って小さく作るので、見た目は「四つ身」とあまり変わらないのだそうです。 そのため「本裁ち四つ身」と呼んで、四つ身裁ちのきものと区別しています。
7歳くらいから15歳くらいまでの「ジュニア~ハイジュニア」用の着物になります。
7歳用の本裁ち四つ身の着物を、十三参りで使えるか?
以前、呉服屋さんの和裁士さんにお尋ねしたことがあります。

7歳用の本裁ち四つ身の着物を、十三参りでも使えるようにできますか?
7歳で「本裁ち四つ身」に仕立てる際に、肩上げや腰上げを目いっぱい取るように大きく作っておけば、卒業式に袴と合わせることもできて、お得ではないか♪と思ったからです。
でも、和裁士さんの答えは「NO」でした。
仕立て方は同じとしても、袖付寸法や衿下寸法など、7歳と13歳では全く違うサイズ感になるので、裄や身丈だけの調節では対応できないそうなのです。
下の振袖は、姪が10歳の初詣に着た着物です。
四つ身なのか?本裁ち四つ身なのか?わかりませんが、7歳では大きすぎて着ることができませんでした。
10歳で着せてみたら、ちょうど良いサイズ感となっていましたよ。
■10歳(4年生)で着た際の写真
たぶん13歳では着れないでしょうね。 例え肩上げを全部外しても裄が出たとしても、着丈は足り無いと思うので、ムリだろうな~
ということで。
「七五三には七歳に良いサイズ・デザインの着物を選んで、十三参りや小学校の卒業式には、その年齢にふさわしい着物を選ぶ。」というのが良いと思います。
ちなみに、冒頭の青いウール(ピンク色の蝶々)は、大人の着物をジュニア用に仕立て直しをした際に撮った写真です。
七五三の晴れ着を十三参りには使えませんが、大人の着物をお直しして十三参りに使うことは可能です。(色柄・素材にもよりますが)
ジュニアやキッズ用とするのであれば、できるだけ可愛い柄ゆきの着物がいいですね。 少し大きめな飛び柄の小紋や、キレイな色の無地や付下げ模様なんかが、個人的にはおすすめです。
十三参りでしたら、お袖は振袖でなくても構わないと思います。