衿肩明き(えりかたあき)とは、衿を付ける為に肩山の位置に入れる「切り込み」のことです。
左右の身頃に、背縫いから測って裁ちます。
※女性の場合は「繰り越し」があるので、くりこし寸法分上がったところが肩山になります。(詳細はくりこしでご覧ください)
![](https://oiwai-kimono.com/bibouroku/wp-content/uploads/2022/09/erikataaki.jpg)
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衿付け前の衿肩明き
下の写真は、仕立て途中の「しじら織のゆかた」の衿肩明き部分です。
![衿肩明き](https://oiwai-kimono.com/bibouroku/wp-content/uploads/2022/09/erikataaki-1.jpeg)
私は衿肩明きを「8.5cm」取っているので、背縫いの縫い代1cmを入れて「9.5cm長さ」の型紙を使っています。 この型紙部分のことを「つけこみ」と言います。
![](https://oiwai-kimono.com/bibouroku/wp-content/uploads/2022/09/erikataaki-2.jpeg)
ちょっとわかりにくいかもですが、図面にすると↓こんな感じ。
![](https://oiwai-kimono.com/bibouroku/wp-content/uploads/2022/09/erikataaki-zu.jpg)
衿肩明きから裾に向かって下がった長さを「くりこし」と言いますが、この衿肩明き(+つけこみ)と繰り越しで、衣紋の抜きを作る訳です。
![](https://oiwai-kimono.com/bibouroku/wp-content/uploads/2022/09/IMG_5724-1024x768.jpeg)
![](https://oiwai-kimono.com/bibouroku/wp-content/uploads/2022/09/IMG_5727-1024x768.jpeg)
衿肩明きの切り込み自体は、衿を付けると中に隠れてしまうので、実際に見る機会はなかなか無いかもしれないですね。
仕立て上がった着物や襦袢の「衿肩明き」
仕立て上がった着物や長襦袢などでは、衿のカーブの位置までを「衿肩明き」と呼びます。
![](https://oiwai-kimono.com/bibouroku/wp-content/uploads/2022/09/erikataaki-3-1.jpg)
![](https://oiwai-kimono.com/bibouroku/wp-content/uploads/2022/09/erikataaki-4.jpg)
長襦袢に半衿を付ける際には「背縫いから衿肩明きまでは細かく縫う」と言われます。 衿肩明きの切り込みが裂けたりしないように付ける半月形の布を「力布(ちからぬの)」と言いますが、大体「力布から力布まで」が「衿肩明き」になります。
![](https://oiwai-kimono.com/bibouroku/wp-content/uploads/2022/09/erikataaki-5.jpg)
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