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梅(うめ)
「梅の小枝に鶯が・・・・・・」と歌にあるように、春到来の象徴のようになっている梅の花。
原産の中国では、寒い中時期に花開く・香り高いということから「逆境に強い人生の理想」とも言われて、昔から愛されているそうです。
日本でも梅は縁起の良い柄ですね。 紅梅・白梅と「紅白」で咲くことも、おめでたい感たっぷりで、特にお正月やお祝い事にはもってこいの柄というイメージがあります。
梅の花の季節
梅の花が単体で描かれている場合は、新春(お正月)~2月いっぱいくらいがおすすめです。
特に、写実的な梅や幹や枝が一緒に描かれているような場合には、この時期にお召しになるのが良いと思います。
梅だけであっても、下の写真のように「抽象的」なモチーフの場合には、時期が外れても問題なさそうです。 「絶対に梅!」と言い切れない気もしますしね~
季節を限定しない場合
梅と一緒に使われているモチーフがあれば、通年使える場合が多いです。
■紅葉(かえで)、椿、牡丹、竹など、四季折々の草花と一緒という場合。
■観世水と松などのおめでたい・格調のある柄の場合。
■松竹梅のような吉祥模様
※松竹梅の染め帯についての記事は↓コチラ
■梅鉢・梅紋のように意匠となっている場合。
梅単体でも、1~2月以外で着る場合
四季を感じされる植物柄の場合、「枝・幹」が花と一緒に描かれている場合や、写実的に描かれている場合(デフォルメされていない)には、該当する季節に用いるべきと言われています。
そうなると、上の写真の小紋は、新春~3月上旬くらいがベストシーズンかと思います。
ワタシは昔、こちらの↑梅柄小紋によく似たデザインのポリエステルの小紋を、着付け教室のお稽古着にしていたことがありました。
お教室で着るなら、季節を気にする必要はありませんが、行き帰りの道中もその着物を着るとなると話は別です。
先生に「梅の季節じゃないとダメですか?」と尋ねたところ、「紅白の梅はおめでたい柄だし、梅は四君子(蘭、竹、菊、梅の4種)の中の1つだから、あまり季節を気にしなくてもいいわよ。 帯や小物で他の季節の植物を合せるのも1つの方法!」と教えてもらいました。
幸い、合わせて買った名古屋帯(上の写真の帯)が「竹」をモチーフにした感じなので、4月でも11月でも着ちゃってましたね。
今は季節ごとの着物を持っていますので、無理に季節をずらして着ることはしませんが、どうしても着たい場合は、帯や羽織で別のモチーフと組み合わせるのが良い方法と思っています。