きもの・帯の柄>自然文様>雲(くも)
雲取り
雲取りは、ふんわりと浮かぶ「雲」の形を図案化したもので、古典模様の一種です。
冒頭の写真は「うるし」の帯(九寸名古屋帯)、下の写真は「絞り染めで表現した雲取り」の小紋です。
着物や長襦袢、コート類など。 いろいろな和装品に使われていて、地紋としても良くある模様です。
雲の中に草花や吉祥模様を描いたものも、雲取り模様になります。
雲取りは、模様の区切りやつなぎ目など、着物の裾模様にもよく使われます。
逆雲取り
雲取りの輪郭線で囲みと逆になったもの(囲みの外に模様を描いて雲の形にしたもの)を「逆雲取り(さかくもどり)」と呼ぶそうです。
その他の雲紋
吉祥柄としての雲は「瑞雲(ずいうん)」と呼びます。 霊芝雲(れいしぐも)・飛雲(ひうん)などです。
とどまることなく自由自在に姿を変えて、雨や雪を降らせる大きな力を持つことから、雲には神様や霊が宿るとされてきました。 そのため、吉祥文様として描かれることも多いです。
有職模様の、雲七宝(くもしっぽう)・雲立涌(くもたてわく)・雲鶴(うんかく)などにも瑞雲が使われています。
雲取り・季節
一般的には、着物や帯の使用時期(袷や単衣など)に準じて、通年用いる柄です。