帯関連用語>帯種類>黒共帯(くろともおび)・黒喪帯(くろもおび)
喪服に締める黒色の帯のことを「黒共帯(くろともおび)」・「黒喪帯(くろもおび)」と言います。
下の画像、絽の黒共帯は夏用です。 繻子の帯は袷の着物に使います。 紋付の色無地に締めると、準喪服(略喪服)になります。
黒共帯とは?
表が黒繻子(黒繻子)で裏が白い博多の帯を「鯨帯」と言い、表と裏が両方使えるリバーシブルの帯を「腹合わせ帯」と言いますが。
黒共帯は、両方黒繻子で仕立てるのが主流だったことから、「腹合わせ帯に対して、黒共帯と呼ばれるようになった」と言われているようです。
下の黒共帯は、リバーシブルはリバーシブルでも、夏の絽帯と、袷用の繻子帯の両面帯です。
正喪服として締める 「黒紋付+黒共帯」
黒無地の着物に、染め抜きの五つ紋を入れた「黒紋付」は、帯によって喪服としても、礼装としても使える第一礼装です。 ミスもミセスも着ることができます。
女性の場合、黒共帯(黒喪帯)を締め、帯揚げ・帯締め・草履・バッグを黒にすると「正喪服」として、葬儀(通夜・告別式)で遺族(家族・親族、2親等程度)が着ます。
準喪服として締める 「色無地の紋付+黒共帯」
準喪服とは、黒紋付に色共帯(黒ではない不祝儀用帯)、もしくは色紋付に黒共帯を締めた装いを言います。
3回忌以降の法事や、近親者でない人の通夜の弔問など。 正喪服を着られない場合に着る喪服です。
その他に、色喪服に色共帯を締めると「略喪服」という装いとなります。
黒喪帯(黒共帯)は、名古屋帯と袋帯がある。
「悲しみを重ねない」という意味を含めて、一重太鼓に締める名古屋帯となっていることが多いそうですが。
正装・礼装の帯は「袋帯」が一般的なことから、袋帯の「黒共帯」も普通にあるんですね。
名古屋帯の方が、着付けが楽で、お値段も若干お安いため、名古屋帯が多いという理由もあるとのこと。
最近は、不祝儀に着物を着る人が少ないので。 「喪服帯」とフリマアプリで検索すると、すごくお安くたくさん出品されています。
不祝儀の帯なので、締める機会は無い方が良いに決まっていますが、着物好きな方なら、1本くらいお持ちになっていてもいいんじゃないかなーと思います。
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