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蟹(かに)
一言で「カニ」と言っても、沢蟹・ワタリガニ・毛ガニ、ズワイガニ・・・・・・・など、いろいろな蟹がありますが。 和服のモチーフとして使用される蟹は、「災難を断ち切る」という意味合いを持ち、縁起の良い柄とされることが多いようです。
「横歩き」することから、中国では「世間を横行する=自分の道を行く」と言われ、出世や大成のモチーフでもあると聞きました。
蟹をモチーフとした和服の柄としては、上の画像のように蟹単体もあれば、貝や魚と一緒に描かれていたり、サルかに合戦の絵柄もあったりします。 写実的に書かれた蟹もあれば、デフォルメされていたり意匠化されているカニもあり、いろいろです。 江戸小紋にも「蟹紋様」ってあるんですよ。
【参考】江戸小紋 露地に蟹蝶
蟹は、帯にも着物にも用いられているモチーフです。
男性の羽裏や、男児の浴衣や甚平にもよく見られる柄と思います。
蟹紋様の季節
川や海を連想させることから、なんとなく夏のイメージがある「蟹」ですが、前述したとおり「縁起良い柄」なので、特に季節は限定されていないようです。
私が購入した「蟹の九寸名古屋帯」は夏っぽく見えますが、白い鬼シボ縮緬の帯に描かれていますので、袷時期の帯です。
貝や魚の帯が「通年・春・夏」がおすすめの時期とされているようなので、蟹の帯もそれに準ずるように思います。
絽・紗・麻といった夏向きの素材であれば初夏~盛夏に。
縮緬や塩瀬であれば、初春~5月あたりが良いかと考えています。
つまりは、蟹が描かれている素材次第ということですね~
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