七五三の祝着。お宮参りの初着を七五三で使う身上げの仕方と一つ身の着物|お祝いの着物

七五三祝いにお宮参りの掛け着を使うには? 自分でする「身上げ」加工と一つ身着物の肩あげ腰あげ。

お宮参りで使った掛け着は、身上げをすれば七五三でも使えます。
自分でできる!身上げのやり方と、出来上がった「一つ身」着物の肩あげ・腰あげをご紹介します。


 

掛け着と身上げ後の一つ身の違い

お宮参りに使用した初着(掛け着)を加工&身上げすれば、七五三の祝い着として使えます。 思ったよりも簡単に出来ちゃいますから、掛け着をお持ちの方は、ぜひチャレンジしてください。  まずは、身上げ・加工をする前に、何を?どう変える必要があるのか?を理解するべく、加工前と加工後の「お袖の違い」を見てみましょう。

まずは初着です。 お宮参りの際、赤ちゃんを抱いた祖母や母の肩に紐をかけて使います。

初着の使い方

写真館での撮影では、椅子に座った赤ちゃんに掛けて「祝い着」にしたりもします。

掛け着の撮影

重たくなるので、撮影だけなら外してしまうこともありますが、正式には付け袖の付いた長襦袢を入れて使います。 水色の袖は、男の子用の「つけ袖」です。 女の子は赤色です。

初着の襦袢

通常、着物の袖口側は、手の出る部分(そでぐち)よりも下は、縫い留めてありますが。 初着は、全部開いています。

初着の袖

つまり初着は、お袖に特徴があるということです。 

  • ・襦袢に水色または赤い「付け袖(振り)」がある。
  • ・袖口下が開いている。(袖に丸みが無い)

お袖の加工をしてから、お子様のサイズに合わせて「肩あげと腰あげ」をします。

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・お袖の加工の方法

和裁の先生に、簡単にできるお袖の加工方法を2通り教えていただきました。 実際にやってみましたので、動画もぜひご参照くださいね。

やることは、3つ。 つけ袖を外す・袖口下を縫う・袖丸みを作る。 和裁初心者の私でも、案外簡単にできちゃいました。

■付け袖(振り)の外し方。(動画にするほどのことではないですが、どうせだったら最初からどうぞ♪)

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自分でする初着の袖のお直し・簡単バージョン

袖口下をくける。

・袖口を14cmとり、袖口下にマチ針を打つ。

・袖口下を本くけでくける。(着物の色に合わせて、糸の色は変えてください。)

■袖口下の本くけのやり方。


 

袂に袖の丸みを作る。

袖口下をくけたら、袂に丸みを作ります。 まずは動画でご覧ください。

■袖丸みの作り方。(1番簡単な方法)


 

・袖を中表にして、型紙で丸みのしるしを付ける。

初着の身上げ 丸み1

型紙は市販のものを使いました。 上の写真は7センチを使っています。 

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7㎝、8㎝というのは直角を取った時の辺の長さです。 厚紙で作っても良いと思います。

袖丸み

※チャコペンで色が心配な時は、ヘラでしるし付けをしてください。

三角の袖角は、前袖側へ倒します。 前袖側が「表」となるように印付けをしてください。


 

・マチ針を打ち、半返し(または本返し)でしるしの上を縫う。

丸みを縫う

上の写真はワタシが縫ったものなので、イマイチですが。 動画は先生の手によるものなので、上の動画もご覧くださいね。

玉どめは、三角の袖角を折った時に、内側に隠れるように「前袖側」に出します。 


 

・糸2本取りで、半返しの下をぐし縫いする。

丸みをキレイに出すために、2本取りでタック(ギャザー)を取るべくぐし縫いをします。

袖丸みのぐし縫い

  • ・半返し縫いの5mm下をザクザク縫う。
  • ・端で折り返して、縫ったところと三角の頂点の真ん中を縫う。


 

・ギャザー(タック)を取りコテ(アイロン)をあてる。袖の裏地に留める。

ぐし縫いした糸の始めと終わりの糸を引いて、丸みをとるためのタックを寄せ、コテ(アイロン)でおさえます。 

丸みのタックにアイロン
※型紙を入れておくと丸みを取りやすいです。

ぐし縫いした糸の始めと終わりを結んで、タックが戻らないようにします。 解けないように2回結んでください。

糸を結ぶ

二本取りの糸の片方を切って、糸を1本取りにして。 三角の頂点と袖の裏地を一針縫ってとめます。

三角をとめる
※針は三角の表から入れて、袖の裏地を1針すくい、三角の表に戻って玉どめします。

袖を表に返せば、でき上がりです。 当て布をして、表からもコテ(アイロン)でおさえてください。

袖の丸みの出来上がり

この方法だと、袖を裏返した際に、丸みを作った三角の部分が見えてしまいます。 これが気になる方は、ひと手間かける方法でお袖の加工をしてみてください。

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自分でする初着のお袖の加工・ひと手間バージョン

左袖は、簡単バージョンで袖丸みを作りましたが。 右袖は、ひと手間かけて丸みの縫い代を「裏地」の中に入れて、両面キレイに見えるようにしてみますね。

袖丸みにひと手間

袖口を14㎝開けて、袖口下を「本くけ」するのは簡単バージョンと同じです。 最初に本くけで袖口下を閉じてください。

袖口下くける

まずは動画でご覧ください。


 

前袖の袖下の裏地を、20㎝くらい開ける。

前袖と後袖
裏地を開ける

表地と裏地の間から、袖下の角を引き出す。

袖を引き出す
引き出した袖下の角

袖丸み自体の作り方は簡単バージョンと同じ。

型紙で丸みのしるしをつけて、半返し縫い・ぐし縫い・・・・と、簡単バージョンをご参照ください。

ひと手間かける袖丸み

袖を元に戻して、開けた裏地を閉じる。

袖下を引き出すために開けた、裏地を本くけで閉じます。

袖の裏地を閉じる

袖の丸みひと手間バージョンの出来上がり

表地と裏地の袋の中に「三角部分」が入るので、見た目がキレイに仕上がります。

キレイな身上げの袖

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仕立て直して一つ身の着物にする。

初着の一つ身
掛け着の一つ身

上の着物は、お袖を解いて仕立て直しをされているようです。

だいぶ裏地(胴裏)が黄ばんじゃっていますけどね。 お袖がキレイに仕立て直しをしてあります。

着物の裏地と仕立て

胴裏が古くなって、こんな風に黄変してしまったら、黄ばみが表地に移る前にはり替えた方が良いので、いっそ全部解いて「洗い張り→一つ身に仕立て直し」とするべきと思いますが。 

掛け着がまだキレイな場合には、袖だけ外して、上のようなお袖に仕立て直すということもできます。

ただし、裏地にポリエステル(化繊)を使った初着(掛け着)の場合は、ミシン縫いが併用されている場合が多いです。(上の男児用の掛け着は、裏地が化繊でミシン縫いでした。)   ミシン縫いされている場合は、解いた際に布地に「縫いアト」が残ってしまって目立つため、全部解いて縫い直すよりも、「ひと手間バージョン」の方が美しく仕上がるそうです。

ミシン縫いを解いた「跡」を消すには、「すじ消し」していただくか「洗い張り」をしないとダメかな?と思いますので、ご自身で「お直し」をするよりは、専門店にお願いすることをお勧めします。

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初着のお直し(身上げ)をプロに頼む・元に戻してもらう。

自分で初着のお直しをしたくない場合も、専門店にお願いしましょう。 洗い張りをしての仕立て直しではなく、お袖の加工と身上げです。

楽天市場で、お直ししてくださるところを探してみました。 祝い着を元に戻してくださるお店もありましたよ。

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初着の身上げ~腰上げ・肩揚げ・一つ身の着付けなど

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腰上げイメージ

一つ身の腰あげ

腰上げの仕方。寸法の出し方・印付け・二目落としの縫い方。 基本的には三つ身・四つ身も同じです。

肩上げイメージ

一つ身の肩あげ

肩上げの仕方。寸法の出し方・印付け・二目落としの縫い方など。基本的には三つ身・四つ身も同じです。 

一つ身の着付けにいるもの

ごめんなさい、まだ書いていません。

一つ身の着付け

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