七五三祝いに関する「知っておきたい」あれこれ。
前撮りと七五三詣でのポイントアドバイス。
予定通りに事が運ばないのは、3歳・5歳。 ママとパパがイラつかないための対策を。
我慢をしてしまう7歳さんには、ママが気を配ってあげてください。
3歳さんの場合。
七五三・三歳(髪置きの祝い)は男女共通のお祝いですが、最近では女の子さんがされることが多いようです。 記念撮影(前撮り)や七五三詣ででは、3歳用の晴れ着を着て・髪飾りを付け・軽いメイクをいたしますが、3歳という年齢は大人の思い通りにはいきません。 まれに一筋縄ではいかないお嬢様がいらっしゃるので、注意が必要です。
髪を縛る練習をする。
3歳さんの七五三ヘアは、髪を巻いてポニーテールにしてふわふわを散らしたり、二つに分けて髪飾りをつけたりします。 中には、7歳さん顔負けの「日本髪風ヘア」を結うことができるお嬢さんもいるんですよ!
髪型については、お子さんの毛量や長さが関係しますので、「結い上げたいなら、髪の毛を伸ばしてくださいね」と言うしかないのですけれど。
問題は、普段髪を下ろしていて結ぶ習慣のないお子さんです。 ゴムで髪を結わくということに慣れていないと、思わぬ抵抗にあったりします。
具体的には「カラーを付けたとたんに外してしまう。」とか、「ゴムで髪を結んだとたんに引き抜いてしまう。」という状況ですね。
髪の長さがおかっぱ程度で、結べるかどうか微妙・・・・・・というくらいであれば、ママも諦めがつくんですけど。
お嬢さんの髪が長くて、かわいい髪飾りを買って用意されているママの場合は、かなりショックが大きいですね。 日を変えて、お子さんのご機嫌が良い時に 出直していただいたりもするんですけど、2度3度と挑戦してみてもやっぱりだめで。 仕方なく「数えの3歳」から「満3歳」へと、お祝いするのを1年先送りにされる方もいらっしゃいます。
数えで3歳というのは実質2歳さんということなので、この1年の差は大きいです。 でも、5歳のご兄弟と一緒にお祝いを考えている場合など、 そう簡単に先送りできないということもありますよね。
ですので、事前に髪を結ぶ練習をしておきましょう。 ゴムで結んだり、ヘアピンを付けたりして、当日スムーズにヘアアレンジができるように慣らしておくと良いと思います。
リップクリーム(口紅)を塗る練習をする。
3歳さんのお化粧は、必ずしもしなくてはいけないものではありませんけど。 うっすらとおしろいを塗って・ 頬紅を入れて・目元にピンク色のアイシャドーを入れたりすると、着物姿がぐっと素敵に見える気がします。
口紅を塗るか、色付きリップを塗るか。 お支度をされるお店によるかと思いますが、唇に色を乗せると写真映えしますから、おすすめですよ。
ただし、口紅も苦手なお子さんは結構多くて。 よだれが止まらなくなっちゃったりすることがあるので、口紅も訓練が必要かと(笑)。
よだれダラダラになってしまったら、無理に塗ることはないとは思いますけど。 お化粧するなら口紅も!と思われるママは、時々リップクリームを塗ってあげたりして、 これも練習しておいてくださいね。
ただし、嫌がることを無理強いすると、のちのちトラウマになったりもしちゃいますのでほどほどに。
また、七五三詣りや前撮りの際に、お衣装の袖で口紅を拭かれちゃったりしないように、くれぐれもご注意ください。
3歳5歳。足袋を履く練習をする。
七五三用の足袋は、履き込み口がゴムになったストレッチ素材の靴下みたいに履ける足袋が主流です。 七歳さん用には、 大人のように「こはぜ」の付いた足袋もありますが、履きやすさから言えば、ゴム口タイプがおすすめです。
着物を着る際、1番最初に身に着けるのが足袋なのですが、時々足袋を履くのが嫌で、この段階で大泣きだったり、 履かせても履かせてもすぐに脱いじゃう・・・というお子さんがいらっしゃいます。 3歳さんや5歳さんです。
特に、普段裸足で過ごされているというお子さんに多いようです。 親指の股が分かれているという「靴下とは違う履き心地を 嫌がる」こともありますね。
対策としては、やっぱり慣らすしかないでしょうねえ。 少し早めに足袋を買って、時々履かせておくと良いのかもしれません。
お宮参りの当日になって、着物は着たのに足袋はムリ・・・というお子さんが、仕方なく靴下に運動靴でお出かけされることがありますけど。(草履も無理)。
前撮りで、せっかく髪をキレイに結ってもらっても、足袋を履くことができないために、とうとうその日は写真撮影ができなかったということもありますデス。 さすがに着物に裸足では、残念な写真になっちゃいますから。
以前、ヘアメイクからスタジオ入りまで延々6時間以上もお付き合いをした経験がありますが、写真を撮れるようになった頃には、頭も着物もグスグスになってしまっていて、 結局満足していただける写真を撮ることはできなかったと記憶しています。
嫌がるお子さんをなだめすかしても、良い写真は撮れません。 日を改めた方が良いということですね。
5歳さんの場合。
七五三・五歳(袴着の祝い)は、男の子さんのお祝いです。
男の子の場合は、お化粧したり髪を結ったりしませんし、長着も袴も着付け自体が簡単なので、足袋さえ履ければそんなに問題はないのですけど。 一応、以下の2点に気を配っていただくと良いかと思います。
雪駄(ビーチサンダル)を履く練習をする。
3歳さんの足袋の話とかぶりますが。 最近のお子さんはビーチサンダルを履くことがなくなったせいか?指の間に鼻緒を挟むことを嫌がるお子さんが 増えているようです。
スタジオでの前撮り時でさえ、雪駄を履いてもらえないことがありますので、その場合は困りますね。 最終手段は、毛氈(赤い布)を敷いて 足袋のままで撮っていただくとか、上半身メインで撮っていただく・・・ということになってしまいます。
お宮参りの場合には、運動靴を履いて出て、写真撮影をするときだけ雪駄に履き替えていただくようにおすすめをします。 慣れない雪駄でお出かけをされると、すぐに脱げて足袋が真っ黒けになっちゃいますし、転んだりしても危ないですから。
とはいえ、スナップ写真も撮ることを考えましたら、いちいち靴と雪駄を履き替えるのは面倒ですよね。
なので、ぜひ、ビーチサンダルで歩く練習をしておいてくださいませ。 三歳男児でお祝いされる場合も同様です。
「慣れない雪駄は嫌がられるかもしれない」ということを、あらかじめ念頭に置いておいて準備をしてください。
ポーズを決める。(じっとする。)
3歳5歳の男の子さんで良くある「困った」が、とにかく動いて、じっとしていてもらえないということです。
当たり前の話ですが、着付けも写真撮影も、多少はじっとしていただけないと上手に着せる・撮ることが難しくなります。
お子さんですので、無理に押さえつけたりしちゃったら、ご機嫌悪くなっちゃいますし。 逆に機嫌を取ろうと一緒になってふざけても、 余計にはしゃがれてしまったりしちゃいますし。
対策としては、お気に入りのビデオやDVDでも観てもらって落ち着いてもらう。 どこかでお食事などしてきてもらって、気分を変えてから再挑戦などでしょうか。 少し時間をおいて、仕切り直しをするのが良いようです。
■五歳さんスタジオ撮影のイメージ
できることなら、事前に戦隊ヒーロー等の真似で「キメポーズ」を作っておいていただくとか、「るろうに剣心」みたいな カッコイイお侍さんのビデオを観ておいていただくですと。
「XXみたいに、カッコイイ写真を撮ろうね」と、お子さんをその気にさせておくのが良いです。 お支度も撮影もスムーズにいきやすいと思います。
7歳さんの場合。
七五三・七歳(帯解きの祝い)は、女の子さんのお祝いです。
数えの7歳(満6歳)でするのが慣例ですが、小学校に上がられてからするという方も増えてきているようです。 ご家庭の事情に合わせていただいて構いません。
さすがに7歳ともなりますと、髪を結うのが嫌だとか足袋を履くのが嫌だと言って泣くようなことはありませんけど。 逆に大人になってしまっているので、 帯が苦しいのに我慢をして気分が悪くなってしまったり、嫌なことを嫌と言えずに(お化粧や髪型など)、お顔が暗くなってしまう・元気がなくなってしまうことがあります。 美容師さんや着付師さんが気づかないこともありますので、どうか、ママが気を付けて見ていてあげてください。
7歳さんは、前歯が抜ける。
7歳の七五三祝いをする場合、ちょうど前歯が無い時期にあたるかもしれないことを、ご承知おきください。
「それも1つの思い出だから」と、あえてニカっと笑って写真を撮られる方もいらっしゃいますし。
「せっかく写真を撮るのに、歯が無いのは・・・」と、お祝いの時期を調整される方もいらっしゃいます。
歯が生え変わる時期にも個人差があるとは思いますが、割と「今、前歯が無いんです」とおっしゃる方は多かったので、ちょっと 気にかけておくとよろしいかと思いました。
7歳さんは、顔そりをした方が良い場合も・・・。
7歳という時期は、ちょうど大人への階段の登り口で、ホルモンバランスが変わる時期でもあるため、産毛が濃くなってしまっているお嬢様がいらっしゃいます。
せっかくきれいにお化粧をして、晴れ着を着て写真を撮るのに、口元にお髭が生えているみたい・・・というのは、勿体ないなーと思うのですけどいかがでしょうか?
子どものうちに無駄毛を剃ると、毛深くなってしまうから・・・と心配されるママもいらっしゃるかと思いますが、毎日剃るというわけではありませんので、 撮影の数日前に1回剃るくらいなら良いのではないかと思います。
床屋さん(理容師さん)で顔そりだけしていただくことも可能ですし、フェリエのような専用のフェイスシェバーを使うのもアリです。
万一カミソリ負けをしちゃったことを考えて、前日・当日は避けた方が良いと思いますが、せっかくなので、鼻の下のお手入れをしてあげて欲しいと思います。 眉毛の形が気になる場合も同様です。 眉毛はお顔で1番目が行く個所ですので、少しカットするだけでもずいぶん印象が変わりますよ。
夏休みに前撮りをする場合の注意点。
七五三の前撮りを、夏休みに済ませてしまおうとお考えの場合の注意点です。
七五三の晴れ着は、本来11月中旬に着る「冬の着物」だということを忘れないでください。 小さなお子さんほど、着物に袖を通すのを嫌がります。
考えてもみてください。 タンクトップやキャミソールでも暑い・暑いと思っているときに、長そでの衣類を何枚も重ねて着るのは、大人だって嫌ですよね。
ですので、夏に七五三の前撮りをするのは、あまりおすすめではないのですが、当然この時期は価格もお安くなりますし、学校や幼稚園がお休みですから、 時間の都合もつけやすいなど、都合の良いことも多いですもんね。
暑い時期に前撮りをする場合には、外から来てすぐにスタジオに行くのではなく、しっかりと冷房で涼んでから向かうようにしてください。 着物の前に、 ドレスの撮影をするというのも良いですね。 ドレスだったらお袖のないものが多いですから。
また、海やプールで日焼けをしてしまう前に写真を撮ってしまいましょう。 男の子の場合は良いですが、女の子は色白な方が着物姿は似合います。
自前の着物。肩揚げ腰揚げのタイミング
七五三の前撮りを自前の着物でした場合、秋にお宮参りに行く際には、事前にサイズ合わせをし直しましょう。 もう小さくなっていることがあります。
ワタシの姪(7歳)は、6月に前撮りをして、11月に七五三詣でをしたのですが、当日裄丈がすごく短くなっていて驚きました。子どもの成長は思ったよりも 早かったです。
6月にピッタリに肩揚げしたのに、秋には腕がにょっきりと出てしまったくらい大きく成長しておりました。
腰揚げをしている場合にも、着丈を確認してください。 3歳さんなら少し短くても可愛いですが、7歳さんはくるぶしが隠れるくらいがキレイです。
お誂えで着物を作ると腰揚げも上げていただけますが、本番までに時間が経ってしまうようだと、一度解いて下ろしてしまった方が良いかもしれません。 わからない時には、着付けをしていただくお店で見てもらってくださいね。
肩揚げにしろ腰揚げにしろ、長いものを短くするのは割と簡単にできるのですが、短いものを長く出すのは大変なのです。 解いて縫い直さないといけませんから。
当日は時間がないと思いますので、必ず事前にチェックをしておきましょう。