袷(あわせ)とは。袷の着物と着用時期について|お祝いの着物

袷(あわせ)って何?袷の着物についてと着る時期

「裏地の付いている着物」のことを、袷の着物と呼びます。 着用時期は、10月~5月までの着物です。

袷の着物の裏地

袷の着物は、胴裏(どううら)と八掛(はっかけ)という裏地を付けて仕立てます。 八掛は「裾回し(すそまわし)とも呼びます。  逆に言えば「胴裏・八掛が付いていれば袷」です。

■袷の裏地(八掛と胴裏)
袷の裏地

上の写真は、洗える化繊の着物なので、胴裏も八掛もポリエステル製ですが。 正絹の着物の場合は、正絹の胴裏・八掛を付けることが多いです。 組み合わせ方に決りはありませんので自由ですが、正絹にポリを付けるとカビやすくなるそうですよ。 普段着の紬などは、綿の胴裏を付けることもあります。  男物の着物には、絹でも綿の色付き胴裏を付けることが多いそうです。

袷の着物か?単衣の着物か?という違いは『裏地の有無』ということなので、フォーマル用の袷の着物もあれば、普段着用の袷の着物もあります。

ただし、「八掛」は着物の種類によって違ってきます。 紬・小紋・付け下げ・色無地などは、単色やぼかしの八掛を使いますが、訪問着は「共八掛(ともはっかけ)」と言って、表地と 同じ生地の裾回しを使われることが多いです。

■ぼかしの八掛や単色の八掛の例
八掛の例

■訪問着の共八掛の例
訪問着の共八掛
※参考:付け下げ(付け下げ訪問着)について

八掛は、裾の返しだけでなく、裾線や袖口からちらっと見えるものなので、着物の見た目印象を左右します。 赤やピンクは若く・可愛らしく見えますし、 グレーや茶色は渋く見えます。 誂える場合には、着物の表地の色や着る方の雰囲気に合わせて選びます。

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袷の着物を着る時期

袷の着物を着る時期は、10月1日~5月31日までとされています。

■袷の着物を着る時期
袷の着物を着る時期

学校制服の「衣替え」みたいに、10月1日(単衣から袷)6月1日(袷から単衣)と切り替えますが、普段用の着物の場合には、暑ければ5月くらいから・秋口も 10月半ばくらいまで、単衣を着る方が多いです。

ですが、礼装(略礼装)として着る着物の場合には、暑くても袷の時期には袷の着物を着るのが無難と思います。

礼装でも普段着でも。袷の着物を着たら、袷用の帯・小物を使ってください。

単衣時期に袷の着物を着る場合

例外として、6月や9月の披露宴やご結納、お宮参りなどでしたら、単衣時期でも袷の着物を着ることがあります。

例えば6月の結婚式で、「花嫁さんが袷の婚礼衣装を着られるのなら、お招きいただいた女性も袷の着物でさしつかえない」という話を聞いたことがあります。  花嫁さんが洋装のみの場合には、親御さんや仲人さんの黒留袖が袷かどうか?に合わせるそうです。

披露宴以外の場合には、上旬か下旬か、お住まいの地域の気候等にもよりますので、不安な場合は「着て行かれるホテルや式場」の衣装室の方にお尋ねになってみてください。

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