小学生卒業式で袴。袴の着くずれ対処と防止策。
小学生の卒業袴で「袴の後紐が浮いて帯が見えてしまう・後の裾が長くなる」といった着崩れの話をよく聞きます。 着崩れ対策と対処方法についてです。
■袴が緩んで帯が見えてしまう。後の裾が長くなる。 防止策は?!
小学生の卒業袴に限らずに、大学生の卒業袴でもよく見かける「あるある着崩れ」がこの2つです。 原因を理解して、あらかじめ対策を しておきましょう。 もしも、帯が見えたり、帯がつぶれたりした場合には、リボンを外して結び直しができるようにしておくと安心ですね。
袴の後が落ちて、帯が見えてしまう場合
大学生や短大生の卒業式でも、袴の後紐が緩んで帯が見える・後袴がぶら下がってしまっている方、良く見かけます。 女袴の後紐は、背に沿うように帯の上に乗せて前でリボン結びをしているだけなので、緩みやすいのです。
また、袴の後が落ちやすくなる原因の1つに「椅子に座る際に、手で上から下になでおろしてしまう」という習慣があることが あげられます。 スカートで座る時は、大抵こうした手つきをすると思いますが、袴の時はNGです。
袴の後が落ちないように、中に手を入れて、上に持ち上げるようにしてから座ってください。
袴にヘラを付けて防止。
袴の後ろ幅が落ちてしまわないようにする対策としては、男袴の腰板のように、袴ヘラを付けてしまうのが1番良いようです。
袴ヘラは、剣道や居合道といった武道用の袴にも付いているものなので、単品で購入することが可能です。 着付け用の袴ヘラよりも、武道用の方が全然安いみたいですので、購入される場合は武道具店がオススメですよ。
■剣道袴用のヘラの例(楽天市場)
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レンタル袴にヘラが付いていない時は、しつけ糸でヘラに通した紐を留めるようにしてください。 大人でしたら、 安全ピンで構わないと思いますが、お子様の場合は針が危ない気がしますので、縫いとめてしまう方が良いと思います。
袴に小紐を付けて防止。
袴ヘラを買う余裕が無かった場合には、小紐を付けて、ずり落ち防止をしてください。
袴につけた小紐を、背中と帯の間を通すようにして帯の下で結びます。 帯結びを抱えるように紐を結べば、落ちることはありません。
紐を引きすぎてしまうと、表から見た時に引き攣れて見えるので、加減がちょっと難しいかもしれないですが、 多少ゆるくて少し開いてしまったとしても、袴がぶら下がって見えるほど落ちることはありません。
後の裾が長くなる場合。
普通袴は、後上がりになるように着付けます。 帯のふくらみが、多少出っ張った方が可愛らしいのです。
ですが、背もたれにもたれたり、スカートみたいに上から撫でおろしたりしていると、帯がつぶれて袴の裾が下がってきます。 また、階段を降りる際に、後の裾を踏んでも下がります。
下↓の写真は、背もたれにもたれて座る前と後です。
この写真の場合は、袴丈が少し長かったため、前を1折りして着付けで上げていますので、その分前より後が下がるのは仕方がないことですけど。
後丈は、帯を張らせることで上げていますので、帯がつぶれてしまうとだいぶ裾が落ちてしまのがわかりますね。
大人でしたら、もたれて座らない・階段で裾を踏まないように気を付ける・帯がつぶれたら後に手を入れて整え直す・・・・・・など、 それなりになんとか気を付けることができるだろうと思いますが、お子さんの場合はそれも難しいと思いますので。
どうしたものか?と考えて、帯の羽に丸めたタオルを入れてみました。 これ、なかなか良いアイディアと思うのですが、どうかしら?!
実際にこの状態でお出かけしてもらったことがありませんので、長時間もつかどうか?わかりませんが、これなら羽が下がってきても 手で押し上げるのが簡単ですし、もたれてもつぶれにくいと思いますので、何もしないよりはマシなんじゃないか?と思います。
タオルは、粗品でいただける薄手のものを2つに切って、それぞれを小さく丸めて輪ゴムで留めて作りました。
袴の丈が長い場合など、後裾が落ちて困る場合に、ぜひ試してみてくださいませ。 上手くいったら教えてください♪
袴の後紐を締め直す。
後から帯にタオルを入れる場合や、袴の後幅が落ちてしまって紐を結び直したい場合など、結び方がわかっていると安心ですね。 袴の後紐のリボン結びは簡単なので、さくっとご紹介させていただきます。
1:帯の上に袴を乗せる。
背中心と袴の中心を合わせて、背に立てるようなイメージでぴったり当ててください。
2:後紐を脇でぐっと締める。
後紐は、前に回す前に、一度脇でぐっと締めてください。
3:紐は左側(モデルさんの)を上に交差させる。
脇で締めた紐が緩まないように気を付けてください。
※後紐は、前のリボン結びをする位置で交差させます。 リボンは左右どちらでも構いません。 上の写真はモデルの右側で重ねていますが、以下の写真では左に変更しています。
4:左の後紐を前紐の下をくぐらせ、下から上に出るように引き抜く。
リボン結びを作る位置は、以前は真ん中かモデルさんの右手側が主流でしたが、今は左で結ぶことが多いです。
5:蝶結びをする。
下に垂れた後紐で輪を作って、引き抜いた紐をかぶせるようにして、リボン結びをします。
6:左の紐端を引き抜いて、上からかぶせる。
左下に垂れた後紐を、結び目の下をくぐらせて引き抜き、結び目の上にかぶせて完成♪
袴の後紐は、単に後ろから前に持ってきて、蝶結びをするだけなので、どなたでも簡単にできると思います。
◆ポイント
・しっかりと脇で締めて、後側をぴったりと背に付けること。
(この時、袴のヘラを帯と背の間に挿します。)
・左右の紐は、着物の衿合わせと同様に、モデルにとって左の紐が上になるように交差させること。
・前紐の下をくぐらせること。
・リボン結びをした後、左下の紐を上からかぶせること。
袴の前紐は解かない方が良いですが、後紐は解いても結び直すことが簡単にできるので、緩んだら解いて直してみてください。 ただし、自分でやるのは大変なので、やっていただく方が良いです。
袴の裾は、少し前下がり・後上がりになるように意識してみてくださいね♪
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